記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/1/2
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
特に幼少期に人体に感染すると考えられている細菌の一種「ピロリ菌」によって、引き起こされる症状には、どのようなものがあるのでしょうか。
今回は、ピロリ菌感染によって起こる代表的な症状と感染を疑うべき人の特徴、またピロリ菌感染を確認する検査方法などについて、解説していきます。
ピロリ菌に感染してしばらくの間は、特に自覚症状を感じることはないといわれています。
ただし、ピロリ菌感染から一定の時間が経って体内で菌が増殖してくると、胃部を中心に胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃がん・MALTリンパ腫などの病気を引き起こします。
なおピロリ菌感染から上記のような病気を引き起こす確率の目安は、以下の通りです。
すると自覚症状として、胃部の不快感やむかつき、強い胃痛、吐き気などを感じるようになります。
以下の条件に当てはまる要項が多ければ多いほど、ピロリ菌検査を受けた方が良い「ピロリ菌感染の可能性がある人」と考えられます。
胃がんなど胃の疾患の発症には、患者の家族・親族に発症者が多くなる遺伝的な要因が関係していると考えられています。
またピロリ菌の感染経路として「幼少期にピロリ菌に感染した大人から、食べ物の口移しを受ける」ケースが挙げられていることも、家族の病歴が感染に関係している理由です。
塩辛い物を頻繁に食べたり、喫煙することも胃に悪影響を与えて働きを弱めるため、ピロリ菌を活発化させる一因となり得ます。
胃痛を感じている人は、すでにピロリ菌感染により胃炎や胃潰瘍の初期状態にまで症状が進行している可能性もあります。
ピロリ菌は感染してからの期間が長ければ長いほど、胃がんになるリスクも高まります。1~4のうち1つでも当てはまるものがあり、中学生以上の年齢であれば、できるだけ早くピロリ菌検査を受けることが望ましいでしょう。
前項で述べた条件や、慢性的な胃の不調に心当たりがあるのなら、念のために内科や消化器科の病院を受診し、ピロリ菌検査を受けてみましょう。
病院の設備や方針によって受けられる検査の種類や組み合わせは異なりますが、ピロリ菌の検査として行われるのは、以下のような検査方法です。
いわゆる胃カメラである内視鏡を口や鼻から胃まで挿入し、胃の様子を観察すると共に粘膜を採取し、以下3ついずれかの検査を行うものです。
体内に胃カメラを挿入することなく、呼気や血液、尿や便からピロリ菌の有無を検査します。
ピロリ菌に感染してから一定の年月が経つと、胃部の不快感や強い胃痛、吐き気などの症状が現れます。ピロリ菌には乳幼児期に周囲の大人から感染すると考えられていることから、家族や親族に胃炎や胃がん経験者が多い人ほど、感染している可能性は高いとされます。心当たりのある人はできるだけ早く内科・消化器科の病院に行き、医師と方法を相談しながら、ピロリ菌に感染しているかどうかを検査で確認してください。
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