記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2021/1/23
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
足や足首の痛みは身近な痛みです。足首の捻挫やハイヒールが原因で痛くなったことがある人も多いと思います。しかし、足や足首が痛む原因は、捻挫や靴の影響だけではありません。
今回は、足や足首が痛む原因と痛みの予防・改善対策について解説していきます。足のトラブル解決に重要になってくる「靴の選び方」もご紹介しますので、足の痛みに悩んでいる人は参考にしてください。
足や足首(足関節)は、立つ・歩く・走るなど、普段の生活動作に大きく関わる部位です。痛みがひどくなれば仕事や日常生活にも大きな支障をきたすこともあります。
足首や足の痛みの原因としては「足関節捻挫」が特に多いです。足関節捻挫とは、いわゆる「足首をひねる」「足をくじく」ことであり、関節に強い力がかかることで靭帯や筋肉に損傷が起こる「外傷」の一種です。足や足首の痛みを引き起こす代表的な外傷として、以下のようなものがあります。
ただし、足や足首の痛みの原因は外傷性のものだけではありません。以下のように、足の構造上の問題や足の変形、内科系疾患などが原因になることもあります。
このように、一口に「足、足首、かかとが痛い」と言ってもその原因はさまざまです。緊急の治療が必要な外傷や、内科的な治療が必要なものもあり、安易に湿布薬や痛み止めの薬でやり過ごすと深刻な状態に陥ってしまうこともあります。足に痛みがあるとき、痛みや不調が長く続くときは、早めに病院で診てもらいましょう。
足に痛みがあるときは、まずは整形外科を受診しましょう。整形外科では、捻挫・脱臼・骨折などの外傷はもちろん、アキレス腱炎や足根管症候群、変形性足関節症などの治療もできます。
痛風や偽痛風、関節リウマチなどは内科や専門の医療機関での治療が必要になります。しかし、尿酸値が高めと言われたことがある人で、明らかに外傷が原因ではないとわかる場合などは別ですが、一般の人が症状だけで原因を予想することは難しいです。
変形性足関節症のように、心当たりがなく、見た目の変化もない整形外科疾患もありますので、足に痛みがあるときはまず整形外科に相談し、必要に応じて専門の診療科を紹介してもらいましょう。
ただし、すでに関節リウマチや痛風などの治療中で、外傷などの心当たりがない場合は、まず主治医に相談して指示をあおぐようにしてください。
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病院で特別な治療は必要ないと言われた場合でも、足や足首に痛みが出ることはあります。足や足首の痛みは、以下のような「足の負担を減らす対策」である程度予防できます。
立っている時間が長い人も、スポーツする機会が多い人も、足や足首の痛みには靴が深く関わっています。痛みの予防には、自分のサイズや状況に合う靴を選ぶことが大切です。また、モートン病や外反母趾のように、合わない靴が直接の原因になることもあります。
靴は、以下の点をきちんとチェックしてから買うようにしましょう。
これらはあくまで基本的なポイントです。スポーツ用であれば種目によって変わりますし、試合用・練習用でも変わってきます。普段遣いの靴であれば、スニーカーかローファー・革靴かでも変わってきます。
最近は、3D計測器があるショップや専門のシューフィッターがいるショップも増えてきています。ショップスタッフにどのような状況で履くか、どのような悩みがあるかなどを相談し、選んでもらったほうがよいでしょう。また、靴の外来を設けている病院もありますので、痛みなどの症状がある場合は、一度相談してもよいかもしれません。
ただし、靴は足の負担軽減や症状の悪化防止、発症予防に役立ちますが、外傷や変形、炎症自体を治せるわけではありません。痛みがあるとき、何度も繰り返す痛みがあるときは、必ず整形外科に相談しましょう。
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足や足首が痛む原因として多いのは足首の捻挫ですが、脱臼や骨折、痛風、関節リウマチなどが原因のこともあります。それぞれ治療方法が違うので、安易に痛み止めに頼って放置する期間が長くなってしまうと、深刻な状況に陥ってしまう可能性があります。足や足首に痛みがあるときは、まず整形外科を受診して痛みの原因を調べてもらいましょう。
治療が必要ないものであれば、足の負担を減らすことが痛みの予防・改善に役立ちます。靴の選び方は特に重要になってきますので、基本的なポイントはしっかりおさえておきましょう。できれば、信頼できるシューフィッターやショップスタッフなどを探しておくことをおすすめします。